2010-01-01から1年間の記事一覧

美姫ちゃん vs. 真央ちゃん

昨日(29日)久しぶりの本欄で、フィギュアの日本選手権を取り上げたら早速トラックバックがあった。そこでそのトラックバックを辿ってみると、驚くなかれ、美姫ちゃんファンと真央ちゃんファンとが真っ二つに分かれて、熾烈なバトルを戦わせているのである…

女子フィギュアの励まし

先月から今月にかけて私的に色々あって、このブログもご無沙汰してしまった。この間私は停滞していたが、世の中は動いている。政治は相変わらず混迷を続けており、政治ネタは書くだにおぞましい。 そうしたなかで、日曜日(26日)に最終日を迎えた女子フィギ…

民主主義は不法国家に勝てないのか

また北朝鮮の暴挙である。この暴挙は、米韓共同大演習の圧力に抗しきれなくなった北朝鮮が放った「鼬の最後っ屁」という要素が大きいということのようだ。米韓が北朝鮮の鼻っ面で演習をみせつけると、北朝鮮は対抗上同規模の演習をやってみせるのが恒例であ…

電機各社の純益リーマン前超えに思う

10日付の日経新聞一面に、『電機8社純利益リーマン前超え』という記事が載せられていた。これは電機大手の業績が急回復し、8社合計で見た2010年4~9月期の連結純利益が08年4~9月期(リーマン前)の1.4倍に達したというもの。その要因はリストラに加えて、家電…

大学におけるビジネス教育危機の本質

私自身ビジネス教育の一翼を担う立場にあることを踏まえて、このところ大学(含む大学院)におけるビジネス教育のことを考えている。要はビジネス教育なるものは世に有効であるか否かという素朴な疑問である。 カナダ人経営学者のヘンリー・ミンツバーグは、…

歴史小説と歴史教育:<蒼穹の昴>シリーズを読んで

浅田次郎<蒼穹の昴>シリーズの第三部『中原の虹』が文庫本で発刊されたのを切っ掛けに、第一部『蒼穹の昴』、第二部『珍妃の井戸』を改めて読み返し、同シリーズを一気通貫で読んでみた。浅田作品は<きんぴか>シリーズや<プリズンホテル>シリーズの軽…

小室直樹さんの逝去に思う

小室直樹さんが亡くなった。『ソビエト帝国の崩壊』『アメリカの逆襲』などがベストセラーとなり、知らない人が見ればそれらのタイトルから際物評論家の感を強くする面も多かった。しかし小室さんの実体は、政治学・経済学・宗教学といった特定の分野に止ま…

中国漁船衝突事件:船長釈放は政権最大の不祥事

私は外交の素人である。だが今回の尖閣諸島における中国漁船衝突事件の処理には大いに疑問を抱かざるをえない。尖閣諸島の帰属については数々の歴史資料において、歴代の中国政府がわが国の領有権を認めてきたことは明らかである。ただ百歩譲ってもしかした…

英語の公用語化:いったい何を目指すのか?

昨日(9月24日)付け日経産業新聞の『強い大学 第3部 活路は世界に』の記事中に、「外国人であっても、社内の公用語である日本語が話せることが採用の前提だ」(IHI人事部採用グループ水本伸子部長)との談話が紹介されていた。しかし一方で楽天やユニクロの…

根が深い証拠改竄事件

村木元厚労省局長の裁判をめぐって、主任検事が証拠品のフロッピーのデータを改竄したのだという。まったく開いた口が塞がらない話だが、このことについて少し書きたい。 そもそも検事・警察官といった法執行官は正義の味方でなければならない。私が子供のこ…

北海道:B級グルメでいいじゃないか

8月の末から9月の頭にかけて妻と2人で北海道に出掛けた。旅程としてはまず稚内に飛んで2泊し、宗谷岬等最北端の地を探索。利尻にも渡った。ただ台風前夜の悪天候で、楽しみにしていた名物の夕焼けや利尻富士の展望がきかずに大変残念であった。次には列車で…

円高:本音で言えば耐えるしかない

金融政策をめぐって日銀に対する批判が喧しい。こうしたなかで不思議なのは、白川総裁誕生に一役かったはずの民主党からの批判も強いことである。円高対策や景気対策に日銀が腰を上げないことに苛立っているということのようだ。昨25日付日経朝刊の一面にも…

為替政策への疑問:市場を神と崇めるな

円高が止まらない。これは米国がこけてしまった只今現在、行き場の無くなった投資(投機)資金が円買いに流れ込んでいることが主因である。こうした動きが顕著なのは“外為”大国中国である。中国のわが国国債に対する買い越し額は、5月7352億円、6月4564億円…

経済政策への過剰な期待は大きな間違い

最近の世論調査はどれをとっても、景気対策への期待が第一ということだ。リーマンショックによって失われた15年が20年に期限延長されてしまった今日、倦み疲れた国民からそうした声があがるのは当然である。だが経済政策に過剰な期待は出来ない。 経済政策の…

進路未定者の増加は大学の責任

6日の読売新聞朝刊一面トップに、『大卒2割 就職せず』という見出しが踊っていた。内容は、「大学を今春卒業したが、就職も進学もしていない“進路未定者”が、5人に1に相当する約10万6000人にのぼることが5日、文部科学省が公表した学校基本調査の速報で分か…

人間と動物の奇妙な関係:口蹄疫騒動から

27日午前0時をもって家畜の移動・搬出制限区域が解除されたことによって、宮崎の口蹄疫騒動が3ヶ月ぶりに終息に向かう見込みだということだ。まずはご同慶の至りである。ただ口蹄疫とは直接関係ないのだが、今回の騒動を通じてわが国における人間と家畜の関…

大学はワンダーランド:学部の自治・教室の自治とは?

大学に出始めて、不思議なことを沢山経験しているが、そうした中でも未だによく分からないのが「学部の自治」「教室の自治」ということである。昔私の学生時代には「大学の自治」ということが盛んに取り沙汰された。取り沙汰されたばかりではなく、それが最…

強い大学とは何か?:経済・経営系に高学歴は要らない(下)

(続き) これから先は天に唾する話である。私は経済・経営系の学部・大学院は大幅に縮小すべきだと考えている。勿論、簿記・会計といった技術論は実業界において極めて有効な知識であり、それらの取扱いには注意を要そう。だが経営学総論、企業戦略論といっ…

強い大学とは何か?:経済・経営系に高学歴は要らない(上)

日経産業新聞で先週からシリーズ「強い大学」が連載されている。わが国の大学が今ひとつ機能していないという問題意識の下、大学のリエンジニアリングを図ることを目的とする企画と理解される。今週登場したのは、月曜がセブン&アイ・ホールディング会長兼…

参院選:タレント候補のどっちらけから夢想すること

11日の投票日に向けて、参院選はいまやたけなわである。職場の窓の下を選挙カーが走り回り、街はざわめいている。しかし何かが違うのだ。昨年の総選挙と比べると大きく盛り上がりを欠いていることは間違いない。選挙よりワールドカップ。国民のもっぱらの関…

歓迎される現実路線への転換と小沢軍団の今後

参院選挙に向けた民主党のマニフェストが明らかにされた。これを18日付け日経新聞に従って自民党のものと比べて見ることとしよう。 第一に、成長戦略。民主:2020年度までの平均で名目成長率3%超、自民:2012年度に名目成長率4%。 第二に、財政運営。民主:2…

民主党政権は再生可能か?:日経新聞「経済教室」の議論から

日経新聞「経済教室」では菅内閣誕生を受けて、『政治を立て直す 短命政権の先に』というシリーズがこの8日から11日まで4回にわたって連載された。第1回は田中直毅さんの「永田町も『失われた20年』」(8日)、第2回が堺屋太一さんの「国民との距離を縮めよ…

鳩山・小沢の“連れション”辞任と民主党の再生

鳩山さんと小沢さんが連れション辞任した。小林千代美さんは女性なので一緒に連れションというわけにはいかないだろうが、鳩山さんは彼女にもはっきりと辞任を求めた。要は自らの進退を決めたあとには何でもできるということだ。 私は4月30日の本欄で『鳩山…

参議院をこんどこそ“良識”の府に

期待値以下の民主党政権はよれよれである。そして普天間問題を巡る社会党の政権離脱でそうした“よれよれ”度はいっそうのこと高まった。鳩山さんは確かにリーダーシップに欠けるし、一方の小沢さんも旧弊を引きずる悪代官の印象がどうしても拭い切れない。内…

再び法人税問題:経営者諸氏に告ぐ

5月17日付け本欄で『法人税率の引下げ問題に思う:経営者の経営放棄』ということで、法人税率の引下げ問題を取り上げた。その主旨は、「税収において過度に法人に依存することには元来賛成でない」という立場を明らかにしたうえで、しかし法人税率を引き下げ…

公務員制度改革:ノンキャリの絶望を慮れ!

先週久しく会わなかった友人と一夜酒を共にした。彼は高校を卒業したあと中央官庁に就職した、いわゆるノンキャリである。会った用件は同窓会の幹事会ということであった。電話でうすうす感じてはいたのだが、会った瞬間からその苛立ちが覆うべくもなく伝わ…

法人税率の引下げ問題に思う:経営者の経営放棄

法人税率の引下げ問題がここへ来て、また俄かに騒がしくなって来た。法人税率引下げを求める根拠を、今日(5月17日付け)の読売新聞によって見てみよう。ここではわが国の法人税の実効税率は40.69%であり、この水準は欧州の30%前後、アジアの25%以下などに比…

タレント候補の擁立:また愚行を繰り返すのか?

これまで私は自民党支配の宿痾からの癒しを期して、小沢・鳩山ご両人の金銭問題、政策的迷走などに目を瞑って民主党に肩入れしてきた。色々あるが、折角誕生した新政権である。長い目で見てやらなければ、これまでの努力が水泡に帰してしまう。その一心であ…

鳩山さんは本当に馬鹿なのか?

この連休に鳩山さんが首相として始めて沖縄を訪問し、その対応の不手際に非難の声が上がっている。こうした非難は大きく2つに分けてよいだろう。ひとつは、普天間の移転先を「最低でも県外」と言明していた発言を、党の公約ではなく党代表としての個人的見…

鳩山さん、自爆テロのご決断を!

内閣支持率が低下の一途を辿るのは、普天間のような相手のある話は兎も角として、手のつけることの出来る問題に一向に手をつけていないからだ。国民が安心して暮らすためには、現役世代では雇用・住宅・教育が、また退役世代では年金・医療・介護が最優先課…