佐々木さやかさん、お疲れ様でした

 14日の参議院での金田法務大臣に対する問責決議案に関して、公明党佐々木さやかさんの反対討論は非常に酷すぎた。あれだけ物議を醸して来た金田大臣を礼賛三昧。聞いていてすっかり気分が悪くなってしまった。同晩の報道ステーションに登場した田原総一郎さんは、「あれ皮肉じゃなかったら本人バカだよ」とコメントしたそうだが、まったく同感である。
 それにしても公明党はどこへ向かおうとしているのだろうか? 一般の学会会員の皆さんは真面目に人生に向き合っている人が多い。また個人的には親切で優しいという印象も強い。思想信条は別にして、私の中では好感度は決して低くない。ある意味典型的な庶民の集団で、公明党はそうした庶民感覚をバックボーンとする政党と理解して来た。公明党自民党と組んで政権入りした時、与党内野党としてのチェック機能に大いに期待したものである。それがどうしちゃったのでしょうか? 
 佐々木さんは創価法科大学院出身の弁護士さんで、加えて美人さん。学会肝煎りのマドンナ広告塔としては恰好のキャラである。また、彼女は委員会質問によく立ち、かなり目立つ存在である。彼女の発言を忖度すれば、あの討論発言は彼女の真意ではないであろう。多分振り付けられたシナリオ通りに演じただけなのだと考えてよい。今回の一連の騒動の中で、何を守りたいのかよく分からないままに、政治家先生、お役人の皆さんの多くが振り付け通りに演じていた。そういう意味では、お可哀想にとしかいいようがない。
 兎に角反対討論に佐々木さやかさんを充てたのは、完全にどなたかのお好きなイメージ戦略の一環であることは間違いない。佐々木さんの”好感度””女性としての魅力”にかけたのだとしたら、これは立派な性差別である。「共謀罪」法の決議に際して中間報告の手法を採用したのも、都議選を前にして公明党の秋野法務委員長が醜態を晒さないためということが言われている。
 学会会員並びに公明党支持者の皆さん、本当にこんな滅茶苦茶な政権に政治を委ねてわれわれの生活と未来が守られると信じているのでしょうか。現下の政治状況は決してイデオロギーの対立などでないことは明らかである。今政治に問われているのは、人間の根源的な”品性”の問題である。難しい話ではない。都議選で公明党都民ファーストと組んだのは、安倍政権下では選挙を勝ち抜けないと判断したということだ。それが民意であるとすれば、中央での提携関係を維持するのは明らかに論理矛盾である。もう説明しきれない話に乗るのは止めにしませんか? 夜明けは近い。