モリ・カケ・日報、何にも片付いていないのに

 内閣改造が行われ、その結果、内閣支持率が回復しているのだという。しかしモリ・カケ・日報、懸案事項は何にも片付いていない。それなのに支持率が回復。会見で8秒間頭を下げれば、それで全て水に流せるのか。こんな調子だから、国民は安倍さん一派に高を括られてしまうのだ。
 日報問題は兎も角、モリ・カケは政論の本質ではない。真実を詳らかにして次のステップに進んで欲しいのは山々である。個人的には、安倍政権下における最大の問題は財政再建と考えている。政局を気にしすぎるため当初の約束を反故にして、消費税引き上げが延期され、加えて消費税の使途はそもそも福祉目的のはずが経済政策の原資に流用されてしまった。国家予算の半分を借金に頼らなければ、予算が組めない状態はどう考えても異常である。早晩破綻しなければ不思議である。これは経済学云々を持ち出さなくても、庶民の常識である。
 安倍さん危険なのは、安保論争が典型的なのであるが、何のためにという哲学が一向に見えてこないことだ。いみじくも福田元総理が強烈に批判したように、安倍さんにこのままかじ取りを任せていては、日本国は破滅に向かってしまう。今ここで、内閣改造などに目くらましされてはいけないのだ。