じっと耐えるしかないのか、大地震

 政治の体たらくにつくずく嫌気がさしたのと、昨暮から公私ともに色々なことが起こりすぎたために、本欄への執筆を止めていた。そんなところへ今回の大地震
 地震発生の時間には電車に乗っており、2時間近く閉じ込められたうえに、最寄の駅への徒歩避難となった。駅に着いたらそれで放り出し。職場のある駅までは2駅あり、バス・タクシーを含めて移動手段の目処が立たないため、結局は自らの足に頼らざるを得なかった。職場までは慣れない道ということもあって2時間かかり、着いたのは21時過ぎ。
 着いたら着いたでエレベーターは使えずに、歩いて漸く7階の居室に。相手が自然であり文句を言ってもしようがないが、老骨に鞭打ったためもうへとへと。パイプ椅子を合わせてベッドがわりに横になって見たものの、まんじりとも出来ずに朝を迎えた。
 しかしこんなところにいれば疲れるだけなので、テレビの情報で電車が7時から動くということを確認したうえで最寄の駅に行くと、駅のアナウンスでは「隣の駅で上り電車がスタンバイしており、最終安全確認を行なったうえでまもなく動く」という。だがこれはまったくのガセで待てど暮らせど電車は一向に来る気配はない。
 原発の事故もそうなのだが、兎に角1,000年に一度の大災害という想定外の出来事に直面して、上も下もすっかり浮き足立って危機管理がまったく出来ていない。自然災害は人為的災害によって増幅される。想定外の自然災害は仕方のないこととしても、危機管理のまずさという人災でヒトが被害を受けるのは堪らない。今はこれ以上言わないが、未曾有の危機に、とんでもないリーダーを戴いてしまったことだけは間違いない。